「債務整理の依頼を請け負いました」という書状が送られると…

返済が滞ると督促や取立てが始まりますが、その間に種類はどうあれ債務整理を開始すると、債権者に対して弁護士や司法書士から「債務整理の依頼を請け負いました」という内容の書状が送られると、その債権者からの連絡行為、督促行為一切は完全にストップします。それ以降に連絡や催促などがあれば、担当する弁護士に即、その旨を伝えるようにしましょう。依頼者本人が債権者の相手をする必然性はありませんし、もし対応すれば相手に禁止行為をさせることになるので、断ってください。普通、債務整理を引き受けてもらう際は、最初に司法書士や弁護士などに依頼を受けてもらう「着手金」を払わなければなりません。すべてが終われば成功報酬も必要ですし、ほかに考慮すべき出費というと、交通費(裁判所、債権者までの)、手続きに必要な書類を裁判所に提出するときの印紙料金や切手代なども負担しなければなりません。ただこれらは普通、実費請求ですし、手数料的な加算はないはずです。不安であれば確認しておくと良いでしょう。任意整理にしろ自己破産にしろ債務整理をしたという実績があれば、JICCやCICなどの個人信用情報に記載されるのは間違いありません。ですから新たなローンの申し込みは不可能ですし、それまで保有していたクレジットカード、キャッシングのカードなども使用停止です。何年かはクレジットカードを作るのはまず不可能です。しかし既に契約済みの借り入れは、自己破産しないかぎり債務を返済する義務は残っていますので、返済はしていかなければなりません。どうしても返済が難しい時に大幅に債務が減額されたり、返済がすべて免除となる債務整理ですが、利点がある一方で、裁判所を通じて行う個人再生や自己破産では、官報の裁判所公告に掲載事由(破産免責、再生)と共に住所氏名が掲載されてしまいます。官報と聞いてピンとくる人が少ないように、普段から見るものではないものの、破産関連の情報が官報に記載されていることは周知の事実で、紙媒体以外にネットでも一般に公開されています。一度始めた手続きは取り返しがつきませんから、どのような債務整理であろうと、手続きする際はじっくり考える時間をもちましょう。個人再生や自己破産のように裁判所への申し立てを要する方法で債務整理をするのであれば、代理人になるのは認定司法書士でも不可能です。このため、司法書士は相談に乗ったり各種申請書類を作る仕事をすることになります。依頼者本人が裁判所へ行かねばならない上、事務員や裁判官に質問されれば自分で答えるほかありません。自己破産の場合は免責になるだけに、複雑なやりとりも予想されますから、代理人として弁護士を立てないと、時間もかかりますし、煩雑な手続きに嫌気がさすかもしれません。債務整理の無料相談ができる場所は、思いのほか多いのをご存知でしょうか。都道府県だけでなくもっと小さい市町村単位でも相談できる窓口がありますし、消費者ホットライン、消費生活センターのほか、地域ごとの弁護士会、日本司法書士連合会、法テラスといった団体にも窓口があることが知られています。団体以外に弁護士個人の事務所でも無償で相談ができることは多く、まずは相談するのが生活再建の第一歩でしょう。原則的に相談は無料でも、司法書士や弁護士を頼んで債務整理を始めるためには、まずは着手金を用意しなければいけません。額に関する規定は特にありませんから、依頼先によって差はあります。債務整理でも個人再生と自己破産を行う際は、手続き終了時の報酬についても先に決まっているところが多いですし、任意整理の成功報酬は、結果次第で差があります。自己破産では借金が免責になりますが、裁判所に申し立てを行った日から免責が確定する間は資格や職業の制限が生じます。保険募集員、不動産屋(宅建取引主任者)、質屋、警備員など職業は多岐にわたります。これらの職種についている人は、免責と自己破産の申し立てをしてから破産手続きの終了までは就労できないのです。時間的には数ヶ月といったところでしょう。債務整理でも個人再生や任意整理の場合は、こういった制限はないですし、通常は職場に知られることもありません。ローンの返済が苦しくて債務整理をしたのに、支払い総額が却って増えたという例もないわけではありません。いわゆる悪徳商法的な弁護士(司法書士)事務所に騙されたパターンです。任意整理しても100万の債務が70万にしか減らなかったのに手続き費用一式が50万、60万もしたら変ですよね。割に合わない契約をしないために、金銭面については初めに必ず確認しておくにこしたことはありません。個人再生や任意整理といった債務整理では、債務を減額してもらう交渉をするのであり、同じ債務整理でも自己破産とは違って、額は減ったなりに債務は残り、返済しなくてはいけません。ただ、返さなければ、和解や再生計画でホッとしたのもつかの間、延滞期間に相当する遅延利息を含め、全額の一括返済を要求されるでしょう。実際は一回程度の遅れでは大丈夫かもしれませんが、和解にしろ、裁判所に提出した再生計画にしろ、守らないと、悔やんでも悔やみきれない事態になってしまいます。